消える生ごみ箱!?ニュージーランド・ワンガヌイから始めるキエーロ生活 | ニュージーランドで遊暮働学はじめました。

消える生ごみ箱!?ニュージーランド・ワンガヌイから始めるキエーロ生活【Kia ZERO】

Kia ZERO(キエーロ)

ニュージーランドから「遊・暮・働・学」を共有します、パーマカルチャリストのまりこです!

今回は、ニュージーランドのゴミ事情と、私の推薦するキエーロについて学び、

ニュージーランド版【Kia ZERO】を紹介します!

ニュージーランドの生ゴミ事情

家庭から出る生ゴミ、みなさんはどうしていますか?

ニュージーランドの人って、今日作ったものを明日まで取っておかずに、捨てちゃう人が意外に多いのです。

特に、ファーストフードの持ち帰りやパーティーフード、BBQ…
家族が多く、パーティーが多いニュージーランドでは、大量の料理が食べきれずに、ほとんど手付かずでゴミ箱へ…なんてこともあります。

「えっ、本当?」と思われるかもしれません。でも、これはニュージーランドではよくあることなのです。

ゴミは埋め立てが基本

ニュージーランドでは、ごみの大半が埋め立てされています。日本のような大規模な焼却施設はほとんど存在せず、家庭ごみ・商業ごみ・建築廃材など多くのものが直接「埋められる」のが現状です。

その中でも特に問題視されているのが、家庭から出る『生ごみ』や『食べ残し』です。

政府の調査(2020年)によると、家庭ゴミの約45%が食品系廃棄物です。

えぇ!?意外ーに多い!!

これは、私にとっては意外でした!だって、我が家はコンポストビンもあるし、キエーロもあるし、食べものをゴミ箱に捨てることが、まずありません。

生ごみを埋め立てすると…

  • 水分が多いため、分解時にメタンガス(強力な温室効果ガス、CO₂)が発生する

  • 埋め立てによる悪臭・浸出水などの環境汚染の懸念

 

そして、その埋め立て地が限界に近づいています…

 

ニュージーランド政府は現在、「ゼロウェイスト」(廃棄ゴミゼロ)を目指し、段階的に政策を見直しています。私たちが家庭の生ゴミを減らすことは、ごみ問題・環境問題の第一歩になります!

なぜ今「キエーロ」なのか?

これは我が家の自作キエーロです

キエーロは、「生ごみ分解機」と呼ばれます。この箱の中に黒土を入れて。微生物の力で生ごみを処理します。土と、太陽、空気の循環と水、この自然の仕組みで生ごみが分解されるので、

ランニングコストゼロ。箱はDIYでも作ることができます。

我が家では、3、4年前から「キエーロ」を使用しています。子供でも簡単に使えるその手軽さは、きっと生ごみ問題解決になると考えていました。

キエーロの特徴は、土が増えないこと。微生物が生ごみを食べて、まるで「消える」ように生ごみがなくなってしまいます。

また、コンポストやミミズファームと違い、色んなものを入れられるものも多様です。

夕飯の食べ残し、処理に困るスープを吸った麺類、シンクには流せない油、ミミズが嫌いなレモン、放置すると臭くなる肉や魚、、、

 

全部キエーロに入れられます!

だから、畑がない家こそキエーロを使って欲しいのです。

「キエーロ」の生みの親、松本ご夫婦
「大量消費社会の裏で排出される 大量のごみが環境破壊に繋がっている」ごみ処理に関心が高かったという神奈川県葉山町に住む松本夫妻。生ごみコンポストを始めますが、悪臭と虫の発生に悩まされることに。その悩みを解消するのがキエーロ。「生ごみが微生物の力で分解され“消える”」という言葉と意味から「キエーロ」と名付けました。特別な装置ではなく、DIYで作れる簡単な箱に土を入れて、生ゴミを埋めるだけ、手軽に始められます。

このように、「日本の一般家庭から生まれたアイデア」がDIYの国ニュージーランドに受け入れられるのではないかと思いました。

生ごみの回収を断念

昨年、私の住むワンガヌイ市では、自治体により、家庭の生ごみの回収を行う事業が推進されていましたが。ところが、市民の大半の反対により計画は破綻しました。当時の私も、反対派でした。

なぜなら、ほとんどの家は、庭付き一戸建てなので、コンポストの設置や鶏の餌として与える(またはペットの犬が食べる)家がほとんどです。

我が家でも、コンポストで堆肥作りをしているので、生ごみは自宅で土に還すことができます。

税金を追加で払っても、空の容器を返却するだけになってしまいます。

かといって、数字を見ると、全ての家の生ごみが土に還っているわけではなさそうです。

こんな事情があり、「キエーロ」の良さを、みんなに知ってもらいたいという想いが強くなってきました。

☟キエーロオフィシャル サイト

ニュージーランド版【Kia ZERO】に込めた想い

キエーロは、日本で付けられたユニークな名前です。それを英語表記に替えても、意味が伝わりにくい。だから、ニュージーランドに受け入れられやすい名前をつけようと思いました。

【Kia ZERO】

「Kia」は、マオリ語の挨拶「Kia Ora」にも使われる言葉で、英語の「Be」にあたります。「Kia ZERO(ゼロを目指そう)」には、「ゴミゼロの暮らしを実現しよう」という想いを込めています。

私は、【Kia ZERO】をまずは、私の住むワンガヌイ市に普及活動をしたいと考えました。
そこで、私がボランティアとして関わっているサステナブル•ワンガヌイへ提案してみました。

すると、

「日本の発明」という言葉が出ただけで、「それなら間違いない」とイメージしてもらえました。『Made in Japan = 素晴らしい 』これは世界共通のイメージです。

この団体の皆様は、もともと環境意識が高く、コンポストやゴミ削減にも積極的。そのため、私の気持ちをすぐに理解してくれました。

ここから、自治体へと繋がり、ワンガヌイ全体に普及することを目指します!

日本発の生ゴミ対策Bokashiとは?

実は、すでにニュージーランドでは「EMぼかし」を使った「BOKASHI」も紹介されています。

これは、日本の「EMぼかし」と似ています。市販のEM菌と木屑を混ぜたものを生ごみと混ぜて、発酵させてから土に混ぜ、野菜の栄養になるという仕組みです。家庭菜園をする人にはおすすめです。

ただ、EM菌は生き物なので、使用期限があり、取り扱っている店が少ないのが現状です。
そして、安くはありません。

小さな一歩を始めます

生ごみを焼却、埋め立てをすることで発生するメタンガスは、気候変動に影響があると言われています。生ごみを減らすことは、私たちが家庭でできることの1つです。

この生ごみ処理箱「キエーロ」は、日本生まれ。日本の小さなアイディアから生ごみ問題が解決できるのです。

まずはここ、ワンガヌイから、小さな一歩でも、パーマカルチャーの実践を始めていきます!

【Kia ZERO】の活動は、まだ始まったばかりです。


JEEMから【Kia ZERO】inspired by Kiero 販売します!ご家庭で土を入れるだけ!

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JEEM【Kia ZERO】inspired by Kiero