パーマカルチャーを行動に移す注意点
パーマカルチャー講座を受けた私。
最後の講座の課題は、「行動に移す」「学びを周りに共有する」ことでした。
「行動に移す」と言われても、どうしたらいいのだろう。
ちょうどその頃、SNSに「動画編集講座」の広告が飛び込んできました。
「ニュージーランドにいながら、日本語で講座が受けられる」
「そんな時代が来たのか!」とびっくりしました。
当時は、海外で日本語の教育を受けるのは簡単なことではありませんでした。
その日から、「ニュージーランド在住のママへ」という広告が毎日のように流れてきました。
スマホを開くたびに目に入る広告に、
「これは運命かもしれない」とさえ思ってしまいました。
今でこそ分かりますが、SNS広告というのは時間や属性を設定して配信されているものです。
魅力的な言葉を並べて、読み手に「もっと知りたい!」と思わせる戦略も、ある程度決まっています。
運命ではなく、すべて計算だったのです。
みなさんも「真摯に学びを共有したい!」「行動しよう!」という気持ちを、
逆手に取った広告に釣られないようにしてください。
伝えることができないジレンマ
オンライン化が進み、住む場所を問わずPC一つで仕事ができる。
そんな未来が本当に来たら、素敵ですよね。
特に育児世代のママたちは、在宅で仕事ができたらどんなに助かるかと感じているはず。
私も、最初はそう思っていました。
1年間、必死に動画編集を学び、卒業前には100万人登録のYouTubeチャンネルの編集という名誉ある仕事をいただきました。
しかし、動画編集の拘束時間は長く、日中夜問わずパソコンに向かう毎日。
夢の在宅ワークを手に入れたはずなのに、頑張れば頑張るほど、パーマカルチャーの暮らしは遠のいていきました。
慣れない作業に追われ、公園に行ったり、子どもと遊んだりする時間は減りました。
「在宅を選んだのは、こんな働き方をするためじゃない」
そう悩む日々が続きました。
夫も、どこか悲しそうな顔をしていました。
転機到来
ガーデニンググループの友人から、
「日本からビジターが来るので、パーマカルチャーガーデンを紹介してほしい」と頼まれました。
私は気軽なお茶会のつもりで引き受けたのですが、
実は、東京都主催の農業・商業高校の短期留学ツアーの下見でした。
私の知らないところでプログラムには、
「パーマカルチャーの講義 by マーシャルまりこさん」
という時間割が組まれていました。
ニュージーランドでは、事後報告やゆるい計画が普通。
信頼されているということでもありますが、このときはさすがに驚きました。
でも——
「これはチャンス、私にとっては使命だ」
そう思い、無謀にも引き受けることにしました。
夢が叶った夜
子どもの頃は、あがり症で、授業で手を上げることすらできませんでした。
でも、この時ばかりは「パーマカルチャーを広めたい」という思いが、私を奮い立たせてくれました。
地球への懺悔の気持ち、未来を生きる子どもたちのために、
今まで地球を汚してきた大人が、恥ずかしなどと言っていられない!
「話すのが苦手だから動画で伝える」と選んだ講座でしたが、
自分自身が変わる講座だったようです。
なぜなら、どんな職業でもフリーランスとして仕事をもらうには、
自分を売り込まなければなりません。
口下手なんて言って動かなければ、仕事はもらえません。
遠回りしたけれど、すべてが繋がっていたのです。
当日の登壇は、生徒さんや引率の先生方からも大好評で、
「まりこさんの話が良かった」と直接感想をいただきました。
若い世代に、パーマカルチャーの考え方を伝えられたのは、
とても有意義な時間でした。
仕事の自給に向けて
お金を稼ぐことに葛藤を抱えていた私ですが、
現実として、お金は必要です。
でも、よくある宣伝のような「年商何百万円」などという大金は必要ありません。
食費、光熱費、税金、ガソリン、車の保険、スマホ代、Wi-Fi、教育費…
そして、突然の帰国に備えるための航空券代。
月々、最低限の生活と少しのゆとりが持てるくらいでいいのです。
子どもたちが手を離れ、自分の時間が持てるようになったら、仕事を始めようと思っていました。
ニュージーランドのお母さんたちは、ほとんどが仕事に復帰します。
「自分の好きなことを仕事にしたら?」
夫が言ってくれた一言で、私の人生が変わりました。
ありがたいことに、夫は上手くいかない日々も、否定せずに見守ってくれました。
だからこそ、私は諦めずに「仕事の自給」も構築したいのです。
専業主婦で50代からのスタート。こんな私でもできるかな?
いや、できると信じています!
だけど、やっぱり悩みは尽きません。
商品づくりのはじまり
フリーランスや事業主になるには、「売るもの=商品」が必要です。
どれだけ頑張っても、商品がなければ壁にぶつかってしまいます。
私にとって、難しくなく、楽しくて、低コストで、
「自分を満たして、周囲を幸せにする」
そんな、パーマカルチャーの思想が詰まった商品を開発したい。
その第一弾として——
私が登壇したパーマカルチャー講演の資料と想いをまとめたミニ本を、Amazon Kindleにて出版しました!
「パーマカルチャーを広めたい!」という気持ちから始まり、
専業主婦だった私がやっとたどり着いた、パーマカルチャーな商品。
5年間悩みながら、やっと形になりました。
まだまだこれからですが、今後もより良い商品をつくっていきますので、
応援していただけたら嬉しいです。
ニュージーランド発信
パーマカルチャリスト マーシャルまりこ
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