ニュージーランドから「遊・暮・働・学」を共有します、パーマカルチャリストのまりこです!
今回は、ニュージーランドのごみの専門家Kateのワークショップに参加したお話を、みなさまに共有したいと思います。
ゴミをテーマに全国を回るって、面白い取り組みですよね。
パーマカルチャリストとしては、ゴミへの関心もさることながら、Kate本人のお仕事にも興味津々です!
ワークショップ当日はあいにくの大雨で、人は集まるかなぁ?と他人事ながら心配しましたが、
たくさん集まっていました!
↑英語サイトですが、Google翻訳でページ翻訳すると日本語になりますよ!
ニュージーランドのゴミ回収問題
ニュージーランドではウィーリービンと言われる、タイヤ付きの長いゴミ箱に一般ゴミを入れて家の前に出します。
本来は、プラスチックや瓶、缶などのリサイクル資材は、別の入れ物で回収するルールにも関わらず、
フタが閉まれば、ほぼなんでも回収してくれます…
さて、ここで問題です。
家庭ゴミで、一番多いゴミはなんでしょうか?
…。
答えは…生ごみでした。
2025年の今年から、私の住むワンガヌイ市では、生ごみ回収が行われる予定だったのですが、反対者多数で否決されました。
私個人的には、家にコンポストがある家が多いので、この決断にホッとしたのですが。
ごみの専門家Kateは、この判断にがっかりしていました。
なぜなら、ニュージーランドのごみは、回収された後、埋立地に埋められます。
圧縮された生ごみはメタンガスを排出し、地球温暖化、気候変動の原因になると言われています。
生ごみは水分が多いため、他のゴミと混じり合った汚水も、環境に悪影響を及ぼします。
しかし、なぜキッチンゴミが多いのでしょうか?
「買いすぎ」「作りすぎ」はなぜ?
バーゲン価格!
2つで〇〇ドル!
見切り品
スーパーに行くと、魅力的な特価のステッカーが貼られており、ついつい買ってしまいますよね。
買いすぎた結果、、、腐敗
あなたは冷蔵庫の中身を把握していますか?
冷蔵庫の奥の方で、ずいぶん前に買った萎れたきゅうりやセロリが出てきませんか?
誇大広告に釣られた結果、食べきれなくて捨てていませんか?
例えば、「きゅうり」がお店に並ぶまでの農家さんの努力や、
トラックに運ばれてきたり、お店に並ぶまでの間に携わった人件費…
すべて、水の泡です。
また、Kateが問題提起をしていたのが、
ニュージーランドのお肉の質が悪くなっていること。
なぜでしょう?
以前は、お店で肉をカットして、発泡スチロールのトレーに乗せてラップをしていたのですが、
今は、リサイクルするための素材に変更されて、プラスチックのトレーから汁が漏れないように、フィルムで密封されるようになりました。工場での流れ作業と密封される容器が、悪臭がこもる原因だそうです。
言われてみれば、肉の味がしないし、蓋をあけると悪臭を放つ時があります。
腐っているわけではないですが、臭みがあります。
密封されているので、匂いが篭っているのです。
先日、我が家でも賞味期限前なのに、
ひき肉のパッケージを開けたら臭みがありました。
生姜や香辛料を混ぜて料理をしても臭みは取れず、もしかしたら腐っているかもしれなし、
怖いので捨てちゃいました。(コンポストに)
…そう言うことか。
容器をリサイクルするために、お肉の品質が落ちるとは、、、残念ですね。
それから、ニュージーランドはホームパーティーが多いのも、フードロスにつながっていることでしょう。
フードロスを減らす
食品廃棄を減らすにはどうしたらいいでしょうか。
- 買うものリストをメモする
- 必要なものだけ買う
- 旬の食材を買う、旬でないものは、その季節に食べる必要はない
- 旬の時に大量に購入して、冷凍や乾燥、ピクルスなどにして保存する
- 人に分け与える
- 広告に惑わされない
- 残飯は新しい料理に作り変える
- 賞味期限は食べても大丈夫
ちなみに、我が家はほとんどフードロスはありません。
冷蔵庫の中も、ほとんど空っぽです。「食べるものがない」と娘たちが嘆いているほどです。
近年は物価高騰も手伝って、外国の珍しいものや新商品が販売されても高くて買えません。
寄り道せずに必要なものだけ、メモってあるものだけを買ったら終わりです。
思い込み、イメージの払拭
お肉は赤い?
昔は、牛肉は腐らないように、少し乾燥させてからお店に並んだので、今ほどお肉が赤くなかったそうです。
今は、カットしてすぐにお店に並ぶので、新鮮で赤い肉をしています。
肉は赤いというイメージから、少し時間が経って黒くなると、だれも買わなくなってしまいます。
土の付いたジャガイモは、まだ土の中だと勘違いし、芽が出ないけど、袋入りの洗浄済みのジャガイモは、調理するときは楽だけど、すぐに芽が出てしまいます。
ちなみに、我が家では芽が出たジャガイモは、畑に植えて増やします!
それから、
ニュージーランドでは、Odd Bunchと言って、「形の悪いもの」として安く売っています。
それは食品廃棄を減らす良いアイディアですが、
そもそも、「形が悪い野菜」というイメージを持つことに疑問だとKateは言いました。
曲がったものも、まっすぐなものも一緒に混ぜるべきだと。
曲がるのは自然なことで、自然に反してまっすぐに作っている方がおかしなことなのだと。
消費者が野菜がまっすぐじゃないと買わない、
曲がったものが売れ残る。
だから、まっすぐなものを作るようにと指定されます。
まっすぐな野菜を作るには、労力とコストが掛かります。
消費者の思い込みが、物価高騰を起こしているのです。
Kateの理念
ごみの仕事について20年のKateに質問してみました。

この20年、みんなにゴミの教育をしてきたわけですが、ゴミ問題が改善されたと実感しますか?

それがねぇ。20年の間に、どんどん安いものが輸入されて、ゴミ問題も難しくなっているのよ。イタチごっこよね。
だそうです。
今まで「布おむつ」や「布ナプキン」「蜜蝋ラップ」などエコ商品を私たちに紹介してきて、使ってくれている人は増えました。しかし、関心のない人に教育が行き届かないのが課題だそうです。
私もパーマカルチャリストとして、Kateの活動を応援せねばっ!
と気合を入れるのでした。
続く
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