2024年、私たち家族は1年間の日本縦断を敢行しました。
1年間も日本滞在する決断ができたのは、ニュージーランドのスクール事情が大きいです。
今回は、ニュージーランドのオンラインホームスクールを経験した私たち家族の体験談を、
シリーズでお伝えしていきたいと思います!
ニュージーランドのスクール事情
区分 | 学年(Year) | 年齢目安 | 特徴 |
---|---|---|---|
小学校(Primary) | Year 1-6 | 5〜10歳 | 5歳の誕生日から入学が許可されるので、入学式はない。 卒業は一緒。 |
中学校(Intermediate) |
Year 7-8 |
11〜12歳 | 2年制の中学校と小学校からの1-8年の学校がある |
高校(Secondary) |
Year 9-13 (高校1-5年生) |
13〜18歳 | 高校は5年間。NCEAという全国的な試験がYear11から始まる。
その結果により、将来に向けての選択科目に影響あり |
学校スケジュール
年間4学期制(Term1〜4)
各学期は約10週間、間に2週間の休み
長期休暇(夏休み)は12月中旬〜2月上旬
授業時間は9:00〜15:00
なんとも、ゆとりあるスケジュールですよね。
それでいて、宿題がありません。
夏休みの長期休みでも、全く宿題がありません!
だから、インド人やアジアン系は、家での勉強も怠らないので学校の成績優秀です。
※もちろん、我が家は、ゆとりです。
長女15歳、ニュージーランドではYear11(高校3年生)日本では中学3年〜高校1年のタイミング
次女9歳 ニュージーランドでは5年生、日本では4年生。
1年も子供を連れて海外に出るなら、子供達は日本の学校へ?と思われることでしょう。
しかし、私たちはその選択をしませんでした。
長女は、年齢的に義務教育は終了、言語の問題があるので、日本での高校の入学は難しい。
次女は、かなりシャイな性格。気が向かない時は、一言も言葉を発しないこともあり、親も困ってしまうほどです。
お姉ちゃんが学校に行かずに、次女だけ小学校に行かせるのは非常に困難だと判断しました。
それに、学校に通ったら、旅行は出来ないですしね。
ホームスクールはありえない
娘は日頃から「学校つまらない」と言っていました。
当時Year10(高校2年)だった娘が、「ホームスクールにしたい」と言い出しました。
理由はとてもシンプル。「学校がつまらない」から。いじめなどの深刻な理由ではありません。
2020年のコロナ禍
長女がちょうど中学2年でコロナによる学校閉鎖を経験しました。
その後、高校に入学してからも、少しの風邪の症状で学校を休むことが常識となり、
次の年には、先生のストライキが頻発し、自然と「休み癖」がついてしまいました。
ゆるすぎて、逆に「学校に行きたくない」となるわけです。
コロナパニックは、ワクチン未接種で学校に通えない生徒もいました。
その影響でホームスクールに切り替えた生徒も多くいました。娘の友人もその1人。
そう言う事情もあり、娘は「ホームスクール簡単」と考えているフシがありました。
母の私は、「家で勉強なんて絶対ありえない」と、その時は考えていました。
家で勉強をさせることは、よっぽどの親ではないと難しいと思われました。
海外旅行実現!Te Kura ホームスクール
ニュージーランドは、政府認可のホームスクールが一般的になりつつあります。
しかも、無料です。(市民権、永住権あり)
ホームページを見ると、TeKura (英語サイトですが、Google翻訳でページ翻訳すると日本語になりますよ!)
- 地方で学校がない
- 病気や障害で通学が難しい
- 通っている学校に受けたい選択肢がない
- 海外在住の家族(NZ永住、市民)
- スポーツやアート留学で海外遠征
- 妊娠中・育児中の若年層
- 精神的な理由で学校と合わない子
- 事情があり学校に行けなかった人
など、実にさまざまな事情の子どもたちに向けて、プログラムが準備されています。
「海外でも受けられる」
これを見つけた時に、「日本に行けるじゃん!」と思いました。
長女はNCEA試験の年
ニュージーランドには「NCEA」という全国共通の試験があります。
Year11から始まるこの制度は、進学希望者には重要な試験です。
長女は、NCEAの試験の年。
学校を休んで、日本に遊びに行っている場合ではありません。
そうすると、ホリデーに合わせて、2週間の超スピーディーな帰国。
7年も帰っていないのに、それでは足りなすぎます。
次女は2歳の時に日本に行ったっきり。全く記憶にはありません。
おじいちゃん、おばあちゃんに合わせてあげたい。
7年も会っていない私の両親。もう、80歳近くです。
ためらっていたら、後悔する気がしました。
また、突然予期もせず国境封鎖がないとも言えません。
うちの娘は「大学には行かない」と決めていたので、
「ホームスクールもアリかな」と段々と心が動いてきました。
「行けるか分からないけど、少しずつ動いてみよう」
「とりあえず、できることから始めてみよう」
学校へ問い合わせ、手続きを始めました。
それが、のちのち大変なことに…
Te Kura入学手続きと現地校退学
Te Kuraに正式に登録するには、現地校を退学しなければなりません。政府からのファンディングが二重になることを避けるためです。
次女の小学校の先生とはしっかり話し合いを持ち、準備ができたのですが、高校は違いました。
高校は、基本的に「生徒の面倒を見る場所」ではありません。連絡を入れても返事がなかなか来ないこともあります。
唯一、スチューデントアシスタント(先生補佐)と連絡が取れたので、お話をしたところ、快く話を聞いていただき、
私たちの決断を応援してくれました。
ただ、その後、その先生が退職していたらしく、長女の退学手続きがされていなかったのです!
それが、分かったのが年度末の終了日。
学校から電話が掛かってきました。
「1年間、日本に行くって本当ですか?」
「あっ忘れてた」
ホームスクールの手続きも時間が掛かったこと、私たちの日本行きも急に決めたこと。ハウス&ペットシッター探しや
引っ越しの大掃除、クリスマスの準備…
色んなことでバタバタしていました。
「退学でいいのね?」「はい、OKです」
電話一本で決まりました(笑)もう、日本に行くしかありません。
続く