ニュージーランドの正月は2種類ある
6月、ニュージーランドは新年が始まります。
えっ?1月1日じゃないの?
はい、それも正月です。
南半球のニュージーランドは冬が始まり、マオリ族の伝統的な新年になります。
2022年から、公式の祝日になりました。
もともとは、住んでいる地域、部族(Iwi)によって、日付が少し違いました。
なぜなら、星の位置関係で日程が定められるからです。
プレアデス星団、(スバル)が夜明け前に北東の空に昇った直後の新月が新年のサインです。
この新年の始まりをマオリ語でマタリキと呼びます。
しかし、ワンガヌイに来ると驚いたことに、マタリキではなく、プアンガと呼んで新年を祝います。
なぜかというと、ワンガヌイから見る方角にタラナキ山があるので、マタリキが見えにくい。
なので、マタリキではなく、代わりによく見えるリギル星(オリオン座の明るい星)
=プアンガを目印にします。
マタリキのお祝いとは?
マタリキでは、過去1年に亡くなった人を偲び、新しく生まれた命を祝うという、
家族団欒の厳かな意味合いがあります。
また、秋の収穫を祝い、ハンギと言うマオリの伝統の食事が振る舞われることがあります。

ハンギは、地面に穴を掘り、焼け石と一緒に食材を蒸し焼きにする料理(画像は100% Pure New Zealandを引用)
西洋のカウントダウンや花火といった賑やかな「お正月」とは少し違い、
自然や祖先に感謝し、家族や地域のつながりを思い出す静かな新年です。
マオリ文化と日本の伝統は、たびたび似ているところがあります。
Ngā mihi (感謝を込めて)