ごみの学校 海洋プラスチック | ニュージーランドで遊暮働学はじめました。

ごみの学校オープンセミナーVo2レビュー

ゴミ事情

2025/7/11(金)ごみの学校オンラインオープンセミナーに参加しました。

テーマは「海洋ゴミ」「マイクロプラスチック問題」でした。

私たち家族は昨年2024年の日本縦断で、海洋ゴミをたくさん見てきました。ゴミ回収に希望はあるのか?気になる問題です。

どうして海にゴミが溜まるのか??

みなさん、ゴミの分別はしっかりやっていますよね?

プラスチックリサイクルは、回収に出すまえに綺麗にゆすいで、シールを剥がして、ほとんど100%再生できる状態でリサイクルに出している人がほとんどだと思います。

実際、私も日本のゴミ集荷の清潔さにびっくりしました!

しかしですよ。

回収されたリサイクル用のプラスチックがどこで処理されるか考えたことはありますか?

ごみの学校オープンセミナーから

プラスチックの素材は色々とありますが、他の材質と混じってしまうと、再生されません。

ペットボトルなどの高品位(混じり気のない材質)のプラスチックは、日本のリサイクル施設で再生することができます。それでも、上の表で見るとたったの16%が再生可能ということ。

中品位になると海外へ輸出されて、低品位はゴミとして焼却または埋立されます。

プラスチックをしっかり分別しているので、「私たちは環境に優しいことをしている」と感じているかもません。

しかし、私たちの手を離れ回収されたリサイクルは、どこでどうなるのか?よくわかっていないのが現状ではないでしょうか?

なぜ、海外に輸出されるのか?

それは、海外は労働コスト、人件費が安いからです。人件費が安ければ安いほど、低品質のゴミが送られていきます。

貧困層地帯では、子供が低賃金で働き、家族の生活を支えています。

「なんだ、ゴミがお金になるならよかった〜」

ちょっ!ちょっと待った!

これ見てください。

引用元 Unicef Ausgtralia

こんな状態が子供に良いわけがありません。(もちろん、誰にでも)

そして、こんな状況ですから、衛生管理などの法律はありません。焼却する施設がありませんから、そのまま野焼きになります。

プラスチックを燃やしているのですから、どんなに有毒なガスが発生しているのか、その地域の住民の健康被害や、土地に染み込む有毒物…

分からなくても想像はできますよね。

どうして海にゴミが溜まるのか?

これには、さまざまな理由があると思います。

1つは、プラスチックは、軽量です。風に吹かれて簡単に飛んでいきます。
そして、たどり着くのは海。プラスチックは海に落ちて水に浸かり、最後には海岸に流れ着きます。

水に浸かり、風に吹かれ、日光に当たり、プラスチックは劣化して朽ちていきます。
しかし、紙素材のように土に還るわけではありません。

マイクロファイバーや、マイクロプラスチックとって、自然界に流れ私たちに返ってきます。

 

有害物質が含まれていることもありますよ!

ごみの学校オープンセミナーVo2より

もう1つの問題は、漁業のゴミ。

photoAC

ブイや魚網、釣り糸、バケツ、、、海にはオイルも浮いています。

写真の様に一部の切り取りだけではなく、砂浜一帯に永遠とゴミは続きます。

私たちは、しっかりゴミ分別をしているから、海洋ゴミは海外から流れ着いたものと思われるかもしれません。実際に、流れ着いたゴミの中には、外国語の文字が書かれているパッケージも見られます。

しかし、今の現状では、日本のリサイクルの仕組みは海外に頼っている状態です。日本だけではなく、先進国はどこでも、貧困地域にゴミを輸出しています。

日本国内の現状

もし、あなたが海に面した地域に住んでいなければ、もしかしたら、海洋プラスチックと言われても、イメージが沸かないかもしれませんね。

近年は公共のゴミ箱が無くなり、観光地でも自分で出したゴミはお持ち帰りが常識です。

「昔と比べて、街が綺麗になった」….なんて思う人もいるかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?

やはりというか、特にアジアに面する日本海側が、ゴミだらけな印象でした。

ごみの学校オープンセミナーVo2より

 

(一番ゴミの量が酷いと言われる対馬市⬇︎)

ごみの学校オープンセミナーVo2より

私の実家は埼玉なので、海がありません。私の住むニュージーランドの海は、比較的綺麗な状態です。

なので、実際にこの目で見るまでは、このような日本の現状に気づきませんでしたし、自分事とは考えにくかったでのです。

もちろん、海外のゴミ事情はニュースなどで知っていました。でも、まさかゴミ回収がしっかりとされていて、世界から見ても『綺麗な国』のイメージが強い日本が、このような状態だったとは….ショックでした。

海水浴ができるような、人が集まる観光地だけではなく、人間が手付かずなワイルドな自然が残る地域の海でもゴミだらけ…

「このゴミはどこから来たの?」と私が感じた解答を、ごみの学校セミナーで知ることができました。

 

問題と解決

海を綺麗にすることは可能なのでしょうか?

回収しても、劣化したプラスチックや素材が混じると再生にはできません。全てゴミになります。

このゴミ回収の資金は誰が出すのでしょうか?海に面した地域の自治体やボランティア団体が自腹で回収しているのが現状です。

1度回収しても、永遠と流れ着くゴミ。堂々巡りですよね。

昨夜のセミナーで紹介されていた取り組みは、

「ブルーオーシャンギルド」と「ブルーオーシャントレジャー」

海洋プラスチックをアップサイクルして、おしゃれな商品に変える「ブルーオーシャンギルド」と、ゲーム感覚で楽しくゴミ回収をする「ブルーオーシャントレジャー」

私が感じたのは、この取り組みは「解決策」ではなくて、「とにかく何かやらないといけない」

なぜなら、実際問題「資金が必要」という現実があります。
無償では、ゴミ回収はできないのです。

「とにかく何かやらなければいけない」という気持ちは分かりますよね…

海洋廃棄物から生まれたamuca®️

海洋ゴミ問題の1つである「魚網」。59.5%のゴミが漁業関連だそうです。

ってことは、漁業が気を付けてくれたら、海はすっかり綺麗になるってことでは???

そこに目をつけて生まれたのが amuca®️

宮城県気仙沼市のアップサイクルのベンチャー企業 amu株式会社が開発したamca®️。
海に流出する前に業者から魚網を回収して、「おしゃれな商品」に変えます。

商品のタグをスマホでスキャンすると、その商品に関わる人たちの想いやその商品のストーリーを見ることができるそうです。

amuca

私のお気に入り、漁具タイル

amuさんにその場で質問したのですが、

魚網を魚網として再生できないのでしょうか?

できるけどコストが掛かります。

 

魚網が魚網に生まれ変わったら、それに越したことはないと。でも、コストが掛かるので、現実問題難しいようです。

もっと、amuさんに資金力があれば、将来的には可能になるかも?

あら、ちょうどクラウドファンディングをするそうですよ。どのような取り組みをされているのか、ぜひチェックしてみてください。

 

私にできることは?

私も、「ゴミに価値をつける」アップサイクルには注目しています。

新しく何かを作りだすのではなく、世の中にありふれている行き場のない廃棄処分になるものを「素材」として扱い、「役立つもの」にしたいと考えています。

コストが掛からず、世の中に無くてはならないもの、そして、ゴミが減って、豊かな自然に戻る

なにができるでしょうねぇ…

とりあえず、自分にできることは、

ビーチクリーニングに参加する、プラスチックを減らす努力、買う前に必要かどうか考える、土に還る素材を選ぶ、周りに伝える…

 

道端のゴミ拾いとか!

 

 

すぐできるアイディア募集します!

 

 

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